浴衣へのアイロンのかけ方を徹底解説!不要な場合と正しい手順

浴衣へのアイロンのかけ方を徹底解説!不要な場合と正しい手順を解説 浴衣
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浴衣をきれいに着こなすためには、アイロンがけによる仕上げが欠かせません。

しかし、「どの部分にかければよいのか」「かけ方に注意点はあるのか」と悩んでいるのではないでしょうか。

中には、シワが気になるけれどアイロン無しでシワ伸ばしできないかと考える人もいるかもしれません。

この記事では、浴衣の素材や状態に応じたかけ方、アイロンが不要なケースの見分け方、適切な温度設定など、初めての方にもわかりやすく解説します。

また、のりの使い方やスチームの扱い方、あて布を活用した仕上げ方法、帯への注意点など、浴衣全体のメンテナンスにも触れています。

さらに、洗濯後の正しい扱い方や、シワがつきにくいたたみ方についても詳しくご紹介。この記事を読めば、自宅で安心して浴衣のお手入れができるようになります。

 

記事のポイント

  • 浴衣にアイロンが必要か不要かの見分け方
  • 素材別に適したアイロンの温度と注意点
  • スチームやのり、あて布の正しい使い方
  • 洗濯後の扱い方とシワを防ぐたたみ方

 

浴衣へのアイロンのかけ方の基本と注意点

浴衣へのアイロンのかけ方の基本と注意点

 

この章のポイント
  • 不要な場合の見分け方
  • 素材別に適した温度とは
  • スチームを使うときの注意点
  • あて布の正しい使い方と選び方
  • のりを使うメリットと方法

 

不要な場合の見分け方

不要な場合の見分け方

浴衣にアイロンをかけなくてもよいかどうかは、いくつかのポイントで見極めることができます。無理にアイロンをかけてしまうと、生地にダメージを与えることもあるため、事前の確認が大切です。

まず確認すべきは、浴衣の素材です。特に「絞り加工」が施された浴衣や、ポコポコとした立体的な凹凸のある「しぼ」のある生地は、アイロンを避けた方がよいとされています。

こうした加工は熱によって伸びてしまい、見た目や風合いが損なわれることがあるためです。

次に、洗濯後の状態もチェックポイントです。脱水時間を短めにして干した浴衣は、水分の重みで自然とシワが伸びやすくなります。

その結果、アイロンを使わなくても十分きれいな見た目になります。

さらに、帯で隠れる部分や目立たない裏側のシワは、必ずしもアイロンが必要とは限りません。実際には着用時に見えなくなるため、気にしすぎる必要はありません。

一方で、衿元や背中など、目につきやすい部分に深いシワが残っている場合は、部分的にアイロンをかけた方が良いでしょう。

全体にアイロンをかけるのではなく、見た目に影響する箇所だけを整えるのも一つの方法です。

このように、素材の特性や洗濯後の状態をよく見て判断することで、無理なく美しい浴衣の着こなしが可能になります。

素材別に適した温度とは

素材別に適した温度とは

浴衣のアイロンがけで重要なのが、素材に合わせた温度設定です。適切な温度で行わないと、生地が焦げたり、変形したりする可能性があります。

一般的に多く使われている「綿」は、高温設定でも耐えられる丈夫な素材です。そのため、150〜180℃の設定でかけると、シワがきれいに取れます。

ただし、濃い色やプリント柄の浴衣にはテカリが出ることもあるため、あて布を使用すると安心です。

「ポリエステル」素材の浴衣は熱に弱いため、中温(120〜140℃)が推奨されます。ポリエステルは摩擦で光沢が出やすいため、必ずあて布を使用し、スチーム機能も避けた方が良いでしょう。

一方、「綿麻」などの混紡素材は、繊維の比率によって耐熱性が異なります。麻の割合が高い場合は縮みやすく、低温〜中温の範囲(100〜140℃)で様子を見ながらかけるのが無難です。

また、特殊な加工が施されている浴衣や、明らかに高級感のある素材については、洗濯表示を必ず確認しましょう。

洗濯表示に「アイロン不可」のマークがある場合は、アイロンがけを避け、専門のクリーニングに出すことが望ましいです。

このように、アイロンの温度は素材ごとに最適な範囲があるため、確認と調整を丁寧に行うことが浴衣を長く美しく保つポイントとなります。

スチームを使うときの注意点

スチームを使うときの注意点

スチーム機能を使うことで、頑固なシワを効率よく伸ばすことができますが、扱い方を誤ると生地を傷めてしまうリスクもあるため注意が必要です。

まず、スチームを使用する前に浴衣の素材を確認しましょう。ポリエステルなど熱に弱い合成繊維は、スチームの湿気と熱でテカリや変形を起こすことがあります。

こうした素材にはドライアイロンを使用し、スチーム機能は避けた方が安全です。

綿素材の浴衣に対してはスチームが有効です。霧吹きで軽く湿らせてから、スチームでアイロンをかけることでシワが伸びやすくなります。

ただし、あまりに高温の蒸気を長時間当てると、生地が変色したり傷む可能性があるため、短時間でさっと仕上げるのがポイントです。

また、アイロンを浮かせてスチームをあてる「浮かしがけ」を行う際は、片手で生地を軽く引っ張りながら整えると、よりきれいな仕上がりになります。

このときも、熱がこもらないように一か所に蒸気を当てすぎないことが重要です。

スチームを使うことで作業は楽になりますが、使いどころを見極めて、素材と状態に合った方法を選ぶことが仕上がりを左右します。

あて布の正しい使い方と選び方

あて布の正しい使い方と選び方

アイロンがけの際に欠かせないのが「あて布」です。これは、直接アイロンを浴衣にあてずに、熱や摩擦から生地を守るための布です。

あて布には、綿素材の布が適しています。特に、何度も洗って色移りの心配がない白や薄い色の手ぬぐい、ガーゼ、ハンカチなどがおすすめです。

柄物や濃い色の布は、色が移ってしまうこともあるため避けましょう。

使い方としては、アイロンをかけたい部分に布をピタッと密着させて置き、その上からアイロンを滑らせます。

スチームを使う場合も、あて布の上から蒸気を当てることで、直接熱や湿気が浴衣に届かないように調整できます。

特にポリエステルや濃色の浴衣は、アイロンの直熱でテカリが生じやすいため、あて布をすることで生地の表面を守りながら仕上げることができます。

綿素材であっても、衿や袖口など見た目に目立つ部分にはあて布を使うことで、仕上がりに差が出ます。

このように、あて布を使うかどうかで仕上がりの質が変わるため、手間を惜しまず、丁寧に使用することが美しい浴衣を保つコツです。

のりを使うメリットと方法

のりを使うメリットと方法

浴衣の仕上がりをより美しく整えるために、「のり」の使用はとても効果的です。パリッとした張り感が出ることで、衿元や裾が型崩れしにくくなり、着姿がすっきりとした印象になります。

使用するのりは、スプレータイプが便利です。市販されている衣類用スプレーのりを選び、浴衣の形を整えたい部分、特に衿や背中、胸元にかけて重点的に使用します。

スプレーしたあとは、乾かないうちにアイロンをかけると効果的ですが、焦げつき防止のためにあて布は必ず使いましょう。

なお、のりをかけすぎると生地がゴワゴワしたり、肌あたりが硬くなってしまうことがあります。

特に夏場は肌に触れる部分が多いため、硬さや不快感が気になる場合は、少量を数回に分けて使用するなど、調整が必要です。

また、スプレーのりは乾きにくい特徴があります。湿ったままハンガーにかけると、重力で衿が下がり形が崩れてしまう恐れがあるため、アイロン後は8割ほど乾かしてから吊るすと安心です。

このように、のりを適切に使うことで、見た目だけでなく着用時の快適さや動きやすさにも良い影響が得られます。

浴衣へのアイロンのかけ方。きれいに仕上げるコツ

浴衣へのアイロンのかけ方。きれいに仕上げるコツ

 

この章のポイント
  • 奇麗に仕上げるためのかけ方
  • シワ伸ばしにアイロン無しで対応する方法
  • 帯にはかけない方が良い理由
  • 洗濯後すぐの扱い方
  • 正しいたたみ方

 

奇麗に仕上げるためのかけ方

奇麗に仕上げるためのかけ方

浴衣のアイロンがけを美しく仕上げるには、正しい順序と動かし方が重要です。やみくもにアイロンを当てるだけでは、かえってシワを増やしてしまうこともあります。

かけ始める前に、まず浴衣を平らな場所にしっかり広げます。一般的なアイロン台ではスペースが足りない場合、大きめのバスタオルや毛布を床に敷いて作業するのも効果的です。

アイロンをかける順番は、衿→背中→前身頃→袖の順に進めると、全体のバランスが整いやすくなります。

とくに衿元は顔に近く目立つ部分なので、ていねいに仕上げることが大切です。途中でシワが気になったら、軽く霧吹きをしてから再度アイロンを当てると、きれいに整います。

アイロンは常に縫い目に沿ってまっすぐ動かすのが基本です。浴衣は直線的な縫製が多いため、このルールに従えば自然な形に仕上がります。

また、仕上がりを持続させたいときは、アイロン後にすぐ畳まず、しばらく冷ましてからたたむことで、シワの戻りを防げます。

このように、順序と動作に気をつけてアイロンをかければ、プロが仕上げたような美しい浴衣を自宅で整えることができます。

シワ伸ばしにアイロン無しで対応する方法

シワ伸ばしにアイロン無しで対応する方法

アイロンを使わずに浴衣のシワを伸ばす方法は、手軽で負担が少ないため、日常的なお手入れに役立ちます。特にアイロンが手元にない場合や、熱による生地のダメージが気になる方におすすめです。

まず、洗濯直後の状態での工夫がポイントになります。脱水はごく短時間に抑え、浴衣がしっとりと濡れている状態で取り出しましょう。

重力によって自然にシワが伸びるため、この濡れたままの状態でハンガーにかけて干すのが効果的です。着物ハンガーがあれば理想的ですが、洋服用のハンガーと突っ張り棒を併用することでも代用可能です。

また、干す前に浴衣を一度たたみ、手で丁寧にシワを伸ばしてから広げて干すと、仕上がりがよりきれいになります。軽く引っ張るだけでも、乾いたときの見た目に大きく差が出ます。

もう一つの方法としては、畳んだ浴衣をバスタオルに包み、座布団や雑誌を重しとして乗せて一晩おくやり方です。これにより、体温や重さを利用して、やさしくシワを伸ばすことができます。

このように、時間と工夫を活かせば、アイロンを使わずとも浴衣のシワをしっかり整えることが可能です。

帯にはかけない方が良い理由

帯にはかけない方が良い理由

浴衣とともに使われる帯には、基本的にアイロンをかけない方が無難です。帯は見た目以上に繊細で、素材や加工によっては熱に弱いものも多く含まれています。

とくに、金糸や銀糸、箔加工が施された帯は、熱を加えることで表面が変色したり、加工が剥がれてしまうことがあります。

これらの装飾は繊細なうえに修復が難しいため、アイロンの使用は避けるべきです。

また、帯にはしっかりとした芯が入っているものが多く、熱を当てることで芯材が変形してしまう可能性も否定できません。一度ゆがんでしまうと、元の形に戻すのは困難になります。

シワが気になる場合は、まずハンガーに吊るして自然に伸ばすのが基本です。それでも残るシワには、やわらかい布越しに手でやさしく押さえて整える方法が推奨されます。

どうしてもアイロンを使う必要がある場合は、帯の裏面からあて布をしたうえで、短時間・低温で軽く当てる程度にとどめましょう。

このように、帯は構造や素材が特殊なため、安易にアイロンをかけることは避け、慎重な取り扱いを心がけることが大切です。

洗濯後すぐの扱い方

洗濯後すぐの扱い方

浴衣を洗濯したあとは、シワや型崩れを防ぐための「最初のひと手間」が非常に大切です。ここでの扱い方次第で、後のアイロンがけや収納の手間が大きく変わります。

まず、脱水時間は最小限にとどめましょう。1~2分程度が理想です。水分が残っている状態で取り出すことで、生地の重みを利用して自然にシワが伸びていきます。

脱水しすぎると、逆に深いシワが入りやすくなるため注意が必要です。

洗濯機から取り出したらすぐに、軽くシワを手で伸ばしながら整えます。このとき、浴衣を一度「袖たたみ」の状態にし、広げる前にシワをなでるように手でならすと、より効果的です。

その後は、風通しの良い場所で陰干しします。直射日光は色あせの原因になるため避け、着物用ハンガーや物干し竿に肩と袖をしっかり通して吊るすのが理想的です。

浴衣の丈が長くて床に付いてしまう場合は、裾をピンチハンガーで持ち上げるなどの工夫を加えましょう。

洗濯後すぐの適切な対応は、浴衣の美しさを長持ちさせるための基本です。アイロン不要で着られる仕上がりを目指すには、ここでの丁寧さが重要になります。

正しいたたみ方

正しいたたみ方

アイロンをかけた浴衣をそのまま放置してしまうと、せっかく整えたシワが再びよれてしまうことがあります。きれいな状態をキープするには、冷めたあとに正しい方法でたたむことが大切です。

アイロンがけが終わったら、すぐにたたまず、まずは数分間そのまま置いて冷ましましょう。熱が残ったまま折りたたむと、折り目の部分にシワが入りやすくなります。

たたみ方は「本たたみ」または「袖たたみ」が一般的です。衿を左に、裾を右に向けて広げ、身頃の内側に両袖を折り込み、縫い目を揃えながら丁寧に折り重ねていきます。

重要なのは、衿や肩線、袖付けの部分でズレが起きないように意識することです。ここがずれていると、収納中にシワの原因になってしまいます。

また、最後にたたみ終えた浴衣は、たとう紙や風呂敷に包んで収納するのがおすすめです。湿気対策として、乾燥剤を一緒に入れておくと安心です。

このように、アイロン後のたたみ方も手を抜かず、丁寧に行うことで、美しい状態を長く保つことができます。

浴衣へのアイロンのかけ方を総括

記事のポイントをまとめます。

  • 絞り加工や「しぼ」付き浴衣にはアイロンを使わない方がよい
  • 洗濯後に自然乾燥させるだけでシワが取れることもある
  • 目立たない部分のシワは無理に伸ばす必要はない
  • 綿素材は高温アイロンでも対応できる
  • ポリエステルは中温以下で、スチーム使用は避ける
  • 綿麻素材は様子を見ながら低温〜中温で調整する
  • 洗濯表示を見て「アイロン不可」なら使用しない
  • スチームを使う際は素材により熱の影響を考慮する
  • 浮かしがけでスチームを当てると生地への負担が減る
  • あて布は白や薄色で色移りしない綿素材を選ぶ
  • アイロン前にあて布を密着させて動かさずに使う
  • スプレーのりを使うと衿や背中がきれいに整う
  • のりは重ね付けしすぎないように調整する
  • アイロンは衿→背中→前身頃→袖の順でかけると整いやすい
  • アイロン後は冷ましてからたたむとシワが戻りにくい
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